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明日の株式相場戦略=マザーズ強烈波動、爛熟する個人マネー  6月24日17時43分

 きょう(24日)の東京株式市場は気迷いムード。手掛かり材料難のなか上にも下にも動ききれず、狭いゾーンでの足踏みが続いた。もっとも大引けの日経平均の下げ幅はわずか14円だったとはいえ、値下がり銘柄数は1500を超え、東証1部全体の70%の銘柄が前日終値を下回るという弱い地合いであった。売買代金も減少傾向にあり、今週明けの22日は1兆6000億円台まで低下、きょうも前場は1兆円を割り込んでいた。

 しかし、個人投資家目線では相場の体感温度はかなり高い。小口マネーの流入に勢いがついており、個別株の物色ニーズはむしろ旺盛を極めている。個人の土俵である東証マザーズ市場の強さがそれを象徴する。マザーズ指数は前日に小休止したもののきょうは買い直され、一時1065まで上値を伸ばし新値街道に復帰した。

 マザーズ指数は4月8日に25日移動平均線を上に突き抜けてからきょうに至るまで、急勾配の同移動平均線と一度も接触することなく上昇を続けてきた。今月中旬に3日続落して950台まで水準を急降下させたことはあったが、この時も5日移動平均線は下回ったものの25日線に触れることはなかった。ちなみにマザーズ指数は3月19日に557.86の安値をつけてからきょうの高値まで91%の上昇、ほぼ倍化している。米国では最高値圏を突き進むナスダック総合指数の好調ぶりが耳目を驚かせているが、今回のコロナショックからのリバウンド局面において上昇率ではマザーズ指数の足元にも及ばない。

 このような狂騒のなかで、約2カ月半ぶりにIPOが再開した。きょうは、フィーチャ<4052.T>、ロコガイド<4497.T>、コパ・コーポレーション<7689.T>の3社がマザーズ市場に新規上場したがいずれも強烈な人気で気配値を切り上げる状況だった。午前中に市場の声を聞くと「セカンダリーで買う側は半ばトランス状態といってよく、公募価格の2倍程度では到底収まりようがない投資マネーの勢いだ」(準大手証券ストラテジスト)という。ロコガイドは後場取引時間中に値がついたが、初値形成後も更に上げ足を強めストップ高で取引を終えた。終値は5310円。公開価格は2000円であるから2.6倍強の水準に駆け上がったことになる。フィーチャとコパは売買不成立だったが、気配値で既に2倍以上だ。

 ただ、水を差すつもりはないが、やはりこういう局面ではそろそろ注意も必要となる。上昇相場は懐疑のなかでは崩れない。崩壊は常に楽観のなかで爛熟度合いを強めるプロセスで起こり得る。7月中旬まであとIPO8社。この間に流れが変わる可能性はある。マザーズ市場の波乱にはつながらないかもしれないが、IPOの動向はセカンダリーに参戦しない投資家としても注意深く観察しておく必要はありそうだ。

 個別ではマイナンバー関連が引き続き熱い視線を集めている。ITbookホールディングス<1447.T>は目先買われ過ぎた反動で高値波乱含みの動きとなったが、テーマ自体はデジタル行政の要衝を担うものであり、金融系システム会社に対する注目度の高さは今後も変わらない。クロスキャット<2307.T>が強さをみせてきたが、比較的相場の若いアイエックス・ナレッジ<9753.T>あたりも注目したい。

 新型コロナ関連では、医療用廃棄物容器を手掛ける天昇電気工業<6776.T>にも目を配りたい。また、予防の観点から免疫力を高めることに関心が集まるなか、健康補助食品を手掛ける総医研ホールディングス<2385.T>の動きが良くなっており注目。

 このほか、先駆した古河電池<6937.T>に続き、きょうはSMD対応小型全固体電池「SoLiCell」の年内量産開始を発表したFDK<6955.T>がストップ高に買われたが、この流れは横に広がりそうだ。マークしておきたいのは三櫻工業<6584.T>だ。出資先の米ソリッドパワーと全固体電池を共同開発しており、実用化への期待が大きい。

 日程面では、あすは1~3月の資金循環統計速報が朝方取引開始前に日銀から公表される。4月の全産業活動指数、5月の外食売上高など。また、20年国債の入札も行われる。海外では、1~3月期米GDP確報値、5月の米耐久財受注額への注目度が高い。このほか、トルコ中銀、メキシコ中銀が政策金利を発表する。中国、香港、台湾市場が休場。
(中村潤一)

出所:MINKABU PRESS

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