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中国のキャピタルフライトはBTC時価総額にどう影響するか【フィスコ・仮想通貨コラム】  2月10日17時20分

人民元建てによるビットコイン(BTC)取引量は、2017年9月以降に中国内の仮想通貨取引所が閉鎖される前まではビットコインの全取引量において9割以上のシェアを占めるといわれていた。

中国当局が2017年9月に国内におけるICO(新規仮想通貨公開)の禁止令を出して中国内の全仮想通貨取引所が閉鎖に追い込まれてからも、人民元の流入はP2Pの取引所などにおいて継続された。LocalBitcoins(P2Pの仮想通貨取引所)における2017年9月の人民元建てBTC取引量は前月比4.3倍に急増し、その後もBTC相場の下落が始まる2018年2月まで高い水準を維持した(CoinDance統計より)。

2018年以降、規制当局は中国内から海外仮想通貨取引所へのアクセス制限を強化したことが報じられたが、VPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)を利用すればこうしたグレート・ファイアー・ウォールの障壁は越えられる。中国ではいまだにビットコインのマイニング(新規発行などの際に必要な計算作業)事業のビッグ・プレイヤーを複数抱えているのも事実だ。

各国の仮想通貨取引所の取引高において表立って人民元取引が見えることはなくなったが、いまだ存在すると考えられる中国からのキャピタルフライトはビットコインの時価総額にどの程度影響するのか? 中国の資本収支の誤差脱漏を資金流出の代替変数として、BTC時価総額の前四半期からの変化額と比較して考察してみた。

元切下げで盛り上がった2015年後半から2016年にかけて、BTC時価総額はそれほど増えていない。一方で、17年以降で見ると誤差脱漏とBTC時価総額の変化額との相関係数は-0.6で、17年後半は中国からの資金流出の増加と同時にBTC価格が上昇した。18年前半には中国への資金還流が起こり、かつBTC価格は下落している。17年以降については、中国からの資金流出入の30%程度がBTC時価総額に影響したようにも見える。

今後、中国における仮想通貨規制の緩和いかんによらず、中国の資本収支の誤差脱漏と仮想通貨相場の動向を観測していくことは相場予想の手がかりのひとつとなる可能性がある。

出所:SAFE、CoinMarketCap



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