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じり高ながらこう着・売買低迷の背景は?  5月20日12時30分

[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;20584.64;+151.19TOPIX;1491.89;+5.84

[後場の投資戦略]

 日銀の臨時会合を巡る思惑に米中摩擦への懸念後退も加わり、本日の日経平均は寄り付きから上げ幅を広げ、しっかりといったところ。日足チャートを見ると、20400円台半ばに位置する75日移動平均線が下値をサポートする形だ。売買代金上位ではハイテク関連を中心としたグロース(成長)株が堅調で、キーエンスが上場来高値(株式分割考慮)を更新したことなどが話題となっている。米株式市場の動向に沿ったものと言える。反面、時価総額上位の自動車株や金融株は利益確定売り優勢で小安い。業種別騰落率は方向感に乏しい印象だ。ここまでの東証1部売買代金は9500億円程度とやや低調。新興市場ではマザーズ指数が大幅に4日続伸し、やはりグロース株優位を感じさせる。

 相場全体の地合いは悪くないだろうが、一方で投資家が強気に大きく傾いている印象も乏しく、日経平均は前日の取引時間中に付けた高値(20659.46円)を上抜けずにいる。21日の緊急事態宣言見直しで関西3府県の解除が期待されているものの、首都圏4都県については継続される公算が大きい。また、米国では経済活動再開で先行した州の新型コロナ感染者数が高止まりし、性急な経済再開を懸念する声が根強くある。日経平均は1株当たり純資産(BPS)の縮小もあり、前日にPBR(株価純資産倍率)1倍に到達。ここから先は企業収益の回復への道筋を確認したいところでもあり、上値は重くなりやすいだろう。

 為替の円安進行が一服し、アジア市場では中国・上海総合指数や香港ハンセン指数が小安く推移していることもあり、後場の日経平均はプラス圏でのもみ合いを想定したい。

 さて、前日の当欄の末尾で日経平均の今後の展開について「もち合い上放れを試すか、こう着感を一段と強めるか」と述べた。日銀による上場投資信託(ETF)買い入れなど需給面で強力な下支えがある一方、投資家が上値追いに慎重となっているのは上述したとおり。結果的にじり高基調を維持しているものの、米国株などと比べると変動幅が小さくなってきた印象で、売買も盛り上がりに欠く状況が続いている。

 日銀のETF買い入れはリスクプレミアムの低下(リスク資産に対し投資家が求めるリターンの上乗せ)を図るもので、株価動向からその目的を十分に果たしているように思われる。一方、3月の株価急落局面では個人富裕層による株式投資開始が多く見られたといい、市場参加者の厚みを維持するためには適切な株価調整も必要なのかもしれない。株価の硬直性が強まることで取引を手控える投資家も多いとみられ、これらは足元の売買代金減少からも裏付けられそうだ。積極的な取引参加者はマザーズ等への物色シフトを進めるだろう。
(小林大純)


<AK>

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